遺品整理の時期は?いつからやるべきか、孤独死・急ぐべき場合など5つの状況毎に解説

遺品整理を始める適切な時期は、ひとりひとりの状況により異なります。また、急いで済ませておくべき場合も。各シチュエーション毎に確認しましょう。

遺品整理はいつ始めるべき?

義務や慣習はない

基本的に、遺品整理を行う時期は遺族の判断に委ねられています。結婚式やお葬式といった祭儀と異なり、六用における避けるべき日・好ましい日(大安・仏滅など)やゲン担ぎ、慣習も特にありません。

そのため、遺族のスケジュールや心の状態に合わせて作業を開始して問題ありません。

遺品整理と祭儀・諸手続きは別!

ちなみに、ここでいう遺品整理とは故人が住んでいた部屋や家の片づけや、故人が残したモノを仕分けて不要なものは処分・売却したりする行為のこと。

お葬式や法要(四十九日)は慣習として執り行う日が基本的に決められています。

また、死亡届の提出や遺言書の確認、水道をはじめとする諸契約の名義変更といった各種手続きは期限が定められていたり、早めに行ったほうがよかったりします。手続きに必要な書類や印鑑等は速やかに用意しておき、誤って処分してしまわないよう気を付けましょう。

目安となるタイミング

遺品整理の時期に定めがないとはいえ、目安がないと一歩踏み出すまでが難しいことも事実。そこで、一般的に遺品整理に踏み切るタイミングの例を紹介します。

忌明け・四十九日の前後

四十九日までは葬儀や法要の手配、納骨などでバタバタとしてしまいがちですが、身内が一堂に会する時期でもあります。

そのため、四十九日で身内が集まった際に遺品整理を始めたり、四十九日を終えて忙しさの面でも気持ちの面でも落ち着いてから遺品整理を始める方が一般的には多いようです。

もちろん、四十九日を迎える前に遺品整理を始めても全く問題ありません。極端な例では、お葬式を終えてすぐに遺品整理を始めても、マナー・礼儀に反するという事にはなりません。

各種手続きを終えた後

人が亡くなると、その方が関係する各種契約や公共サービスにおける名義を変更したり、更新したりと様々な手続きを行わなければならないことがあります。

それらの手続きに必要な書類や印鑑、返却が必要な証明書等(例: 健康保険証)は早めに済ませておいた方がよいため、そちらの作業を優先的に進めておくという選択肢もあります。この場合、必要な書類・印鑑、証明書を誤って捨ててしまう、というミスを避けることが出来ます。

遺品整理と手続き作業を同時並行で進めても全く問題ありません。片づけをしながら、必要なモノはしっかりと保管しておきましょう。

気持ちの整理をつけた後

人が亡くなった後は葬式や法要(四十九日等)、上述の各種手続きなどを済ませなければならず、故人との関係や思い出に浸ったり、自身の心の整理をする暇がない場合も多いです。

特に遺品整理を急いで済ませる必要がないようであれば、無理をせず自分のペースで作業を始めるとよいでしょう。

遺品整理の日(9月19日)

9月19日は遺品整理の日です。これは大阪府に本社を置き、物流や飲食、遺品整理・終活事業をなどを担う株式会社アヴァックにより制定されました。9月は秋の彼岸月であるため、先祖を供養し、この日を遺族がまた一歩先へ進むきっかけにしてほしいとのこと。

ちなみに9月19日を遺品整理の日と定めた理由は、遺品整理代行業は依頼をクイック(9・19)に遂行する、という気持ちから。

遺品整理を早めに済ませた方がよい場合

遺品整理を始める時期は遺族に委ねられていますが、状況次第では急いで済ませた方が良いことがあります。写真をはじめとする保管しやすい思い出の品はひとまず運び出しておき、無理せず作業を進めましょう。

故人が生前、賃貸住宅に住んでいた

もし個人が生前賃貸住宅を利用しており、その家・部屋に誰も住む予定が無い場合、遺品整理を早めに済ませて退去するべきです。お部屋をそのままにしておくと退去出来ず、家賃を払い続けることになってしまいます。

可能であれば、翌月分の家賃が発生する前に作業を済ませましょう。

とりあえず不要なものや大きな家具・電化製品を処分し、思い出の品や必要なものは運び出してじっくりと整理しても良いでしょう。

残った不動産を売却する予定がある

故人が生前住んでいた家や土地を利用する予定が無く売却したい場合、遺品整理を早めに済ませた方がよいです。

遺品整理を済ませていつでも売却できる状態にしておくことで、家や土地の価値が下がる前に売る・値上がりするタイミングで売る、といった判断を即座に下すことが出来ます。

高価な・価値のある遺品がある

貴金属や宝石、骨董品などの高価な遺品(数十万~)が数点あり、それを現金化したり遺族で分配・形見分けする場合、税金の事を考える必要が出てくることもあります。

金額によっては税理士さんに相談したほうがいいことも。価値のあるもの、思い出の品、不要なものとの区別を早めにすませておきましょう。

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