遺品整理業者に女性スタッフが所属していることは多く、女性スタッフを指定して依頼することに対応してくれる業者もあります。中には、女性のみで編成された「NICObit」のような業者も登場しています。
多くの業者は、女性スタッフが遺品整理に取り組むことに関して、以下の利点があると述べています。
・女性の依頼者の場合、同性のスタッフによる作業の方が抵抗が少ない
・女性ならではの視点の仕分けができる
・遺族の心に自然と寄り添う事ができる
これらのことから、女性スタッフは遺品整理業界には必要不可欠な存在となっています。
そもそも女性スタッフが在籍していない業者では依頼することができません。電話、もしくはメールにて女性スタッフの有無を確認し、作業時に女性スタッフに来てもらえるか確認しましょう。
女性スタッフを指定しても、通常は男女混合のチームで業者は作業を行います。冒頭で説明したように、女性スタッフ特有の能力がある一方、以下のような欠点もあるからです。
・男性と比べて、重いものをスムーズに運ぶための力が無い
・重いものを運ぶ際、男性よりも時間がかかってしまいその分料金が増える
その欠点を克服するため、男性スタッフと共同で作業にあたることがほとんどです。実際に、以下で紹介する業者「ワンズライフ」では、女性と男性のメリット・デメリットを補い合うために男女混合でのチームでほとんどの業務を行うようです。
もちろん、女性スタッフのみでも対応してくれる場合もあると思います。直接問い合わせて確認してみましょう。
遺品整理業者のホームページでは、「女性スタッフで対応可能」といった旨の記述を確認することはできますが、それにより別料金が課されるといったことは一切書かれていません。追加料金は基本的には発生しないと考えてよいでしょう。
業者によって異なる場合もあるかもしれないので、気になる方は依頼したい業者に直接業者に問い合わせて確認してみると良いでしょう。
次に、女性スタッフが在籍している遺品整理業者の一部(3つ)を紹介します。
ワンズライフ代表取締役の上野 貴子氏は、遺品整理に最も重要な事は「故人、遺族の気持ちを理解すること」であると考え、女性遺品整理士による作業を推進しています。
また、先ほど述べた通り女性スタッフの苦手なコトを補うため、作業は基本的に男女混合のチーム編成で行われています。
女性のみで編成されたチームで活動している遺品整理業者。女性ならではの視点で他の遺品整理業者と差別化を図っています。
例えば、作業の際に、使い古したクローゼットは取っ手を交換してデザインを一新したり、余った香水をルームフレグランスとして再利用する、などの提案も行ったりしているそうです。
こちらの業者も女性スタッフのみからなりますが、NICObitとは異なり生前整理を専門とする会社となっています。
にじいろサービスでは、身の回りの物、情報、ひいては生き方についても整理することで、残りの人生をより良いものとする「未来コンシェルジュ」サービスを提供しており、女性ならではの親しみやすさを大切にしたサービスの提供を心がけているようです。
テレビでの特集や、業者の公式サイトで紹介されていた、女性スタッフが作業に取り組んだ実例を紹介します!
千葉県在住の53歳の男性が、両親の家の遺品整理を依頼したケース。87歳になる父が認知症を患い、グループホームに入所する事になったが、健康である母も父と一緒に家を出る意向を示したため生前整理をお願いしたとのこと。
母の衣装が多いということで、女性の遺品整理士の森川淳子さんが生前整理を行いました。作業現場では依頼者の男性と思い出の品について語り合い、終始和やかムード。
森川氏の作業は、ジャケットのポケットまでチェックする徹底ぶりで、思い出の品はたとえ依頼者が全部処分してとお願いしたとしても、必ず捨てて良いか確認する心配りを見せていました。
最後にTVのインタビューに対し、森川氏は「生前整理は死をイメージでて行う片付けと思われているが、実際はそうではなく、将来を見越して自宅で長く生活するために行うものである」と語っています。
テレビ番組でワンズライフが特集されていたのを見たのをきっかけに、兄の遺品整理をワンズライフへ依頼した女性のケース。
依頼者は女性が遺品整理の現場にいる事について以下のように語っています。
「女性スタッフは遺品整理現場に必要だと思う。男性スタッフだけでなく、家事などに精通した女性ならではの視点も作業に組み込めるから。」
もちろん、男女どちらが優れているという話ではなく、異なる視点を取り入れる事がサービスの向上につながるという主張をしています。
最後に、記事内で何度か触れてきましたが、遺品整理業者が考える女性スタッフのメリット・デメリットについてまとめてみました。
勿論ここに書いてある事は、そのような傾向があるという話であり、「男女はこういうところが違う!」という話ではありません。参考程度に目をを通してみてください。
・男性に比べて、女性の部屋に入る事への抵抗感が少ない
・故人が女性ならば同性の目線で整理できる
・家事を普段から行っているので、掃除の手際が良い
・人当たりが良い
・遺族に共感する能力に長けている
・慎重に仕分けを行い、仕事が丁寧
・重いものを運ぶのは苦手
・遺族に親身になりすぎて作業時間が延びてしまうことがある