遺品整理業者との間にひと悶着あった場合、その解決のために依頼者が出来ることは主に以下の3つです。
・業者ともう一度話し合う
・第三者機関へ相談する
・弁護士へ
中でも、第三者機関の国民生活センター・消費生活センターへ問い合わせる方法が最も一般的です。その際、全国統一消費者ホットライン(番号 188)へ電話をします。
本記事ではまず各種迷惑行為・支障の例を確認し、その後上記3つの方法について詳しく解説します。
遺品整理は業務を行うにあたって行政等による許認可(営業を行う資格のようなもの)が存在しません。そのため、低質なサービスを提供したり、法を犯すような行為に走る悪徳業者が稀に存在します。
悪徳業者によるトラブル事例としては以下のようなものがあります。
・引き取った遺品の不法投棄
・支払い価格が訪問見積もり時提示の価格よりも高額
・遺品を不当に査定し相場よりも安く買い取る
・遺品の無断持ち去り
・遺品から個人情報を抜き出し悪用
・乱雑な作業による壁や床の損傷
・保管するべきものを捨ててしまう
・見積もり無料と言っていたが他社へ依頼することを伝えると見積もり料金を請求
遺品整理を業者に依頼した際、業者と依頼者のコミュニケーション不足によりトラブルが起こることもあります。以下のような例があります。
・有料のオプションと知らずにリフォームも依頼してしまい料金へ加算されてしまう
・当日にマンションのエレベーターが使用できないことが分かり作業スケジュールが大幅に延長されたため料金が高くなる
相談先は複数ありますが、実際に解決できるかどうかは状況次第となってしまいます。そのため、業者との揉め事を避けるよう計ることが最も大事です。
例えば、無料の見積もりを利用した後日、他業者へ依頼をすることを伝えた際に「それならば見積もり料金を払ってください」と言われ、驚いて支払ってしまった場合。第三者機関へ相談したとしても、その金額がちゃんと戻ってくることは保証出来ません。
また、解決のために時間を費やし、肉体的・体力的にも披露することは間違いないでしょう。
遺品整理代行サービスを利用する際にするべきことは、悪徳業者と信頼できる業者を見極め、そして問い合わせ・訪問見積もり・作業日当日にこちらの要望や料金などについてしっかり確認しておくことなのです。
そのトラブルは業者による悪意のある行為ではなく、業者と依頼者間における意思伝達ミスが原因であった可能性があります。そのため、まずは冷静に業者スタッフと話をしましょう。
例えば訪問見積もり時に提示された料金と支払い時の価格が異なる場合。作業篤実に、依頼者が思い付きで追加した有料オプションにより加算されたため、額が変動した可能性があります。
優良業者であれば、事態がこじれてしまった場合、依頼者の思いをくみ取って丁寧に対処してくれるでしょう。
遺品整理業者とのいざこざがあった場合の相談先として、主に以下の4つが挙げられます。
・遺品整理不正防止情報センター
・国民生活センター/消費生活センター
・警察相談専用電話(#9110)
それぞれの概要と、対応、問い合わせ方法をそれぞれの公式サイトに記載されている情報を参考に詳しく解説していきます。
国民生活センター・消費生活センターへ問い合わせれば間違いないでしょう。他の機関へ問い合わせても、消費生活センターを案内されることが多いです。消費者ホットライン188へ問い合わせましょう。
その他、以下のような機関が消費者相談を受け付けています。これらについては本記事では特に解説しません。
・公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
・公益社団法人全国消費生活相談員協会
・公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会
・経済産業省 消費者相談案内
遺品整理不正防止情報センターは遺品整理士認定協会により運営されているウェブ相談サービスです。苦情・不法投棄等の報告を受け付けているほか、遺品整理の立ち会い代行や生前予約の案内も行っています。
遺品整理不正防止情報センターへ寄せられた苦情やトラブルは、消費生活センターへ報告されます。もし業者よる行為が法に反するものだった場合、警察へ通報することもあるとのこと。
・遺品整理不正防止情報センターの公式サイト(http://is-eyes.org/)へアクセス
・サイト右側、「遺品整理に関するトラブル・苦情の受付」という文字が記載された画像(バナー画像)をクリック
・トラブル報告受付フォームへ名前、ふりがな、メールアドレス、電話番号、お問い合わせ内容(どれも必須)を入力し、送信ボタンを押す
公式サイトにはセンターへの問い合わせ用として電話番号も記載されていますが、そちらで苦情報告を受け付けているかどうかは記載がないため不明です。電話受付時間は平日朝9:00から夕方6時までとなっています。
独立行政法人 国民生活センターは日本の全国各地にある消費生活センターと協力して消費者問題に取り組む機関です。
消費者から寄せられた苦情や体験談をもとに同様の被害を防止するために注意を喚起したり、消費生活センターだけでは対処できない部分を補ったりといった役目を持ちます。
国民生活センターへ問い合わせる場合、その方法は以下の3つです。
・消費者ホットライン(全国統一番号)
・消費者ホットライン 平日バックアップ相談
・お昼の消費生活相談窓口
国民生活センターのフリをして、消費者の方へ消費者ホットラインを紹介する電話がある、という事例が存在するようです。しかし、国民生活センターがそのような電話を直接行うことは絶対にありません。
悪用されてしまうかもしれないため、誤って個人情報を伝えてしまわないよう気を付けましょう。